借金の時効ガイド
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どうして時効が存在するの?

どうして借金には時効があるのでしょうか。一定の期間返済をせず、あといくつかの要件を満たすだけで、借金を払う義務がなくなる、というのは債務者(借金をした人)にとってあまりにも得すぎるとも思えます。しかし、借金に時効があるのにはいくつか理由があるのです。その理由をひとつずつ簡単にご説明したいと思います。

◆公益や社会秩序の維持のため
普段の生活をしていく上で、ある一定の事実状態が続くと、たとえそれが本来の権利義務の関係でないとしても、その上にさまざまな契約や人間関係が形成されていきます。

【具体例】
Xさんは、友人Aから多額の借金をしたけれども、全く返済をせず、Aから督促もない状態が10年以上も続いたため、友人Bから新たな借金をしました。

しかし、最近になって、友人Aから急に借金の返済を求められて、友人Bへの返済が難しくなってしまったとします。Bとしては「Aからお金を借りていて、返済も残っていたなんて聞いていない」ということになり、Aとの借金返済の取引をしていないという事実関係の上に築き上げられたBとの新たな契約(法律関係)が崩れてしまうおそれがあります。

このことから、一定期間維持された事実状態を保護することによって、社会秩序全体を安定させることを優先しているのです。


◆証明が困難だから
長い時間にわたってある事実状態が続いていると、本来の権利義務の関係と、継続している事実関係が合っているのかどうかを証明することが難しくなります。また、ずっと昔の事実について、確実な証拠を出すことも大変ですし、それが正しいのかどうかを判断することも難しいと考えられています。

【具体例】
30年前にAさんがBさんにお金を貸しましたが、その後Bさんが死亡し、Bさんの子どもがその借金を相続しました。そして30年後のある日Aさんが突然Bさんの子どもに「親の借金を返済しろ」という催促をします。しかし、子どもは何のことかわかりませんし、契約書がきちんと残っていることも考えにくいです。また、契約書が見つかったとしても、本当に借金をしたのかどうか、本当に返済をしていなかったのかを判断することはできません。

このことから、確実な権利義務の関係を証明できない以上、今ある事実状態を保護することになっています。


◆権利の上に眠る者は保護しない
これは、法律上の原則的な考え方なのですが、ある権利を持っている(例:「借金を返済してくれ」と言えること)にも関わらず、その権利を行使しない場合には、その権利を持っている人を保護しない、というルールです。


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